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前回は「ヒトの身体は常に変化している」「どうせ変化するなら良い方向に…」という話を書いたのだが、それに関連して二つほど。
一つ目は、ヒトの身体は通常はほんの少しずつしか変化しない、ということ。
ダイエットとか筋トレで、あるいは怪しげな?サプリメントや薬で「1週間で痩せる」「すぐに効く」などの宣伝文句をよく見かけるが、そんなことはあり得ない…と私は信じている。
成長するときも、筋肉量が増えたりするときも、その変化は生化学的なものなので、普通は時間がかかるものなのだ。
なので、早急な効果を期待せず、地道に努力を継続することが大事だと思う。
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もう一つは、「老化」という言葉を使わないようにしよう!という提案。
これは私が考えたことではなく、ハーバード大学教授のエレン・ランガー氏が書いた『ハーバード大学教授が語る「老い」に負けない生き方』という本に載っていたことだ。
著者は「『変化』と『劣化』や『老化』は別物」であり、「人間の『発達』の後半を『老化』という言葉でネガティヴにしてはならない」と主張している。
「私は一生、死ぬまで発達し続ける生き物である」と信じることが大事だとも…。
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実は、この「人間の『発達』の後半」については、科学的にもまだまだ分かっていないことが多いらしい。(ということを別の本で読んだ記憶がある)
ヒトの「発達」に関する学問は、主に成人になるまでの期間を研究してきた。なので、成人してからあとのことは、学問的には比較的手薄になっているらしいのだ。
ヒトの寿命がどんどん伸びて、これまでに人類が経験したことのない領域が増えているのだが、学問的にはまだデータも研究も不足しているわけだ。
なので、「発達の後半」がどういうものであるのか、どんな可能性があるのか、よりよく「発達」していくにはどうすればいいのか?などといったことは今後の研究課題となっている。
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今できることは、人生後半の「発達」に「老化」というネガティヴなレッテルを貼らずに、人生の後半も「発達」「成長」「進化」し続けるのだ、というプラスのイメージを持つことだと思う。
ハーバード大学教授も「心が若ければ体も若くなる」「若いと思えば若くなる」「健康だと思えば健康になる」といったことも書いておられる。
薬に「プラシーボ効果」というのがある。患者に薬でないものを特効薬だと信じさせて飲ませると本当に治ることがある、という話だ。
「健康だと思えば健康になる」は心のプラシーボ効果なのだ。
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下記、参考文献。
ハーバード大学教授が語る「老い」に負けない生き方
この本に関する読書メモなど(ピアノ・ブログの記事)
《体もピアノも「老化」ではなく「発達」「進化」!♪》
《本『ハーバード大学教授が語る「老い」に負けない生き方』》
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