2021年8月27日金曜日

ワクチン問題は「嫌がる若者」ではなく「供給不全」

最近の報道でちょっと気になっていることがある。ワクチン接種が進まないのが、いかにもワクチン接種を嫌がっている若者に原因があるかのような報道、あるいはそれに便乗した?政府や自治体のモノの言い方だ。

いくつかの情報をざっと見ただけでも、明らかにワクチンの調達・配分が予定通りに行っていない。上のような報道やモノの言い方は、その責任隠しになりかねない。




上のグラフは下記ページからお借りしたものだが、7月中旬ぐらいから接種ペースが明らかに落ちている。



各自治体ホームページのワクチン関係の情報を見ても「国からのワクチン供給量が大幅に減少し、やむをえず予約枠を縮小」などの文言が並んでいる。


例えば、上記ページ(江東区)には次のようなことが記載してある。

  • 7月19日~8月1日配送の供給分から本区希望量の半数近くに減少されたため、やむをえず予約枠を縮小しました。
  • 8月30日~9月12日配送の供給分からは更に減少し本区希望量の4分の1しか供給されません。


多くの若者たちはワクチン接種を受けたくても、これまでは順番として後回しにされてきたし、予約したくてもできない状況だったのだ。接種率が低いのは若者が接種を嫌がっているからではない。供給する側が追いついていないからだ。

都が言い訳(責任逃れ?)のように急遽設置した「渋谷区立勤労福祉会館」の若者向けワクチン接種会場の結果(↓)を見ても、それは明らかだろう。

正午から接種開始の予定に対し、想定人数 200人を大きく超える若者たちが早朝から長蛇の列を作った。それにしても、大々的に発表しておいて「想定人数 200人」とは…。



ちなみに、東京都のある自治体では「12歳から29歳の方の予約受付は、8月27日(金)から」開始という案内が来たそうだ。まだ、始まっていないところもあるかも知れない。

都知事はこういう事情をご存知なのだろうか?


こんな記事(↓)が出ている。


「おそらく接種しない」と「絶対に接種しない」を合わせた割合として、「20代男女でそれぞれ19.0%、18.8%」。これが、例えば 50代男性の 12.1% と比べて多い…と言いたいのだろうが…。

報道の仕方としては逆だと思う。

80%以上の 20代男女がワクチン接種をする意向がある。なのに若者のワクチン接種が進まないのは何が問題なのか、誰が何をすれば良いのか?

そういったことを明らかにしていくのがメディアの責務だと思うのだが…。

0 件のコメント: