2021年8月21日土曜日

コロナ「重症者」の基準、国と東京都で違っていた…

今更ながらで赤面の思いなのだが、新型コロナの「重症者」というのが、国と東京都で違っていたことを最近知った。

下図は、ちょうど 1年前の記事(↓)に載っていたもの。





最大の違いは「集中治療室(ICU)」に入っている患者をカウントするかどうか? 東京都では、重症者の数には入れていない。

どちらが正しいか?ということよりも、国と自治体とで言葉の定義(基準)を統一していないことに大きな違和感・疑問を抱く。

新型コロナ対策は国を挙げて取り組むような「災害」級の事態ではないのか? だとすれば、こんなところで意地を張り合っていてどうする!?…と感じる。

個人的には、国(厚労省)の基準に全自治体が従うべきだと思う。それと合わせて、各自治体独自の集計をするのはいいと思うが…。常識的にも、ICU に入るのは重症者ではないだろうか?…と思うのだが…。


少し前(2021年7月21日)の記事だが、東京都の数字では ICU をカウントするかどうかで大きな差が出ている。

✏️東京重症 4波超え 都基準は実態見えず(しんぶん赤旗電子版)



7月18日時点の「重症者」は都の基準では 58人なのだが、国の基準では 576人とほぼ 10倍の人数になってしまう。

実態を具体的に見ることは重要だと思うが、都の基準での人数で見ると、判断を誤ってしまうのではと、都民の一人としてはとても心配になってしまう。


東京都も、週に 2回だけは国基準の数字を出すようにはなったようだが、都のホームページ(↓)には相変わらず「独自基準」のグラフが出ている。

✏️都内の最新感染動向(東京都)


7月18日の数字はたしかに「58人」。このときに国基準の数字が「576人」だったとすると、8月20日時点の「273人」は国の基準では一体何人になるのだろうか?

これは、ちょっと考えただけでも恐ろしいことだ。「重症者」を少なく見せたい何らかの「思惑」を感じざるを得ないのだが…。


ちなみに、これを調べる中で「NPO法人日本ECMOnet」という存在を知った。そこが、人工呼吸器や ECMO の使用状況をまとめている。


日本全国にある ICUベッド(6500床)のうち、約 80%にあたる 5500床をカバーしたデータのようだ。なお、東京都のカバー率は 60%と低い…。

人工呼吸器や ECMO の日々の使用状況が報告されていて、ある意味「生々しさ」を感じるグラフだ。

例えば、8/19 現在までの累計は「ECMO離脱 526例,死亡 281例,ECMO実施中 117例」となっている。「離脱」は治癒した人の人数と思われる。

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