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かえるの子のソンネ Ⅱ
おたまじゃくしは -
春のおたまじゃくしはもうかえるになっていた
しっぽをなくした蛙はさびしかった
そして もうすぐ冬がくる
おもて
けれど最後の木の葉が池の面にうかぶころ
かえるの子は恋をしてしまった
幼いけど本物の恋をしたのだ
風は何も知らなかった
冬は近かった
かえるの子の小さい頭は
わけのわからぬものでいっぱいだった
冬はもう来ていた
しかたなしにかえるの子はねむってしまった
(かえるの子の思いは土の中で春のくるのを待っています)
1969.11.29
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